テックゲートエキスパート 評判
テックゲート
公開
このサービスについて書かれた記事は、内容がよく似ています。同じ説明が同じ順番で並んでいて、出どころは公式サイトか、先に書かれた別のレビュー記事のどちらかです。ここでは公式サイトと運営会社の公開情報だけを見て、そこに何が書いてあり、何が書いていないかを分けます。
運営者はこのサービスを使っていません。書けるのは記載から読み取れることと、研究職から見たときの噛み合い方だけです。口コミサイトの投稿も引用していません。匿名の投稿は、誰がいつどの立場で使ったのかを確かめられないためです。
公式サイトに書いてあること
運営は株式会社セルバです。サービスページには有料職業紹介許可番号 27-ユ-302296 が掲げられており、同社の会社概要の記載と一致します(テックゲートエキスパート selva-i.co.jp/tecgate/highclass/、および株式会社セルバ「会社紹介」 selva-i.co.jp/company/、いずれも2026年8月30日確認)。
ページの見出しは「ハイクラスSE・ITエンジニア転職」で、上部に「システム開発歴20年の弊社が徹底支援」と添えられています。
利用の流れは5段階です。無料登録、カウンセリング、求人情報の紹介、応募・面接、内定・入社。よくある質問には、採用枠が1人であったり求人として掲載されないポジションを人事から預かっているという説明、面接がオンラインに移っているため在職中でも進められるという説明、フルリモートの案件も多数あるという説明が並びます。
エージェント経由で入職した場合に「勤続支援金:2万円」を渡す、という記載もあります。条件は別ページにあり、3か月以上勤続した人が対象で、勤務開始日から90日以内に自分で申請する必要があると説明されています(株式会社セルバ「継続支援金とは?」 selva-i.co.jp/contents/incentive/、2026年8月30日確認)。入職しただけでは支給されません。
実績として載っている数字は、年収アップの例2件だけです。ITエンジニア経験3年で450万円から600万円、経験6年で650万円から800万円。これは例として挙げられた2件で、平均でも中央値でもありません。 支援人数、取引社数、求人数、対応エリアの内訳は、いずれも公表されていません。
このほかに利用者の声が4件載っていますが、運営側が自社のページに掲載しているものです。第三者が検証できる形の評判ではないので、この記事では扱いません。
「ITコンサル」「開発歴20年」という説明の出どころ
外部の紹介記事では、このサービスがITコンサルタント向けだと書かれていることがあります。公式のサービスページに「ITコンサル」という語はありません。 使われているのは「ハイクラスSE・ITエンジニア転職」です。
運営会社側の一覧を見ると、理由が見えます。セルバの人材ビジネス支援のサービス一覧には、テックゲートが「エンジニア転職 — 正社員エンジニアに特化した転職支援」として載っており、それとは別に「セルワークITコンサル転職 — ITコンサル特化の転職支援」という項目が並んでいます(株式会社セルバ「人材ビジネス支援」 selva-i.co.jp/service_category/resource/、2026年8月30日確認)。同じ会社の中で、ITコンサル特化は別ブランドです。
もう1つ、「開発歴20年」も分けて読む必要があります。セルバの沿革によれば、創業は2003年で、システム開発の受託を長く続けてきたのは記載のとおりです。ただし同じ沿革に「2020年5月 人材事業を開始」とあります。システム開発の年数と、人材紹介としての年数は別の数字です。
これは欠点だと言っているのではありません。開発を本業としてきた会社が人材事業を持っている、という構図そのものは筋が通っています。ただ、20年を人材紹介の実績の長さとして読むと、事実と違う理解になります。
研究職から見たときの向き不向き
そのサービスが何で人を見ているかは、登録フォームが何を聞くかに出ます。ここは公開されているので確かめられます。
聞かれるのは、氏名、生まれ年、連絡先、都道府県と市区町村、ITエンジニア経験年数、開発実績・ポートフォリオ、その他の希望です。経験年数の選択肢は「1年未満」から「5年以上」までの6段階。
学歴、専攻、研究歴、論文を書く欄はありません。 入口は「ITエンジニアとして何年か」と「見せられる実装があるか」です。ポートフォリオを書く欄が独立してある点が、この設計をよく表しています。
したがって、噛み合うのはこういう場合です。情報系で実装を続ける前提が固まっていて、研究で書いたコードを公開しているか、少なくとも実務の言葉に翻訳できる状態にあるとき。情報系の博士号が民間でどう値付けされるかの「加点されるもの」に該当する材料があるなら、その材料をそのまま入口に置けます。
逆に、研究歴を先に読んでもらいたい人にとっては、入口の形が合いません。経験年数の欄に博士課程の年数を入れるかどうかから迷うことになります。
年齢について1つ。このサービスを20代・30代向けと説明する記事がありますが、公式のサービスページに年齢を限る記載は見当たりません。 登録フォームの生まれ年の選択肢は1966年から2008年までで、幅で言えば60歳前後までが選べる形です。選択肢の範囲は対象年齢の定義ではないので、これをもって「何歳でも使える」とも言えません。公表されていない、というのが正確なところです。
向いていない人
- 実装の実務経験を年数で説明できない人。登録の時点で経歴を測る欄がITエンジニア経験年数しかないため、ここが空白のまま進むと、以降の会話も年数の話から始まります
- 企業の研究部門や研究職を主軸に置きたい人。公式が掲げているのはSE・ITエンジニアの転職です。研究職側の経路は博士が企業研究所へ転職するとき、論文実績はどこまで効くかに別に書きました
- 求人数や支援実績の規模を判断材料にしたい人。前述のとおり、いずれも公表されていません。規模で選びたいなら、この材料は手に入りません
- 対面での面談を前提にしたい人。面接がオンラインに移っている旨の記載はありますが、対面での面談を受けられるかどうかは書かれていません
面談前に用意しておくもの
- コードを見せられる場所。開発実績・ポートフォリオの欄は登録フォームの段階で出てきます
- ITエンジニアとしての経験年数を、自分の中でどう数えるか決めておくこと。研究期間を含めるかどうかで、提示される求人の層が変わります
- 希望年収のレンジ(下限だけでも)
初回面談で何を聞かれ、こちらから何を聞くべきかは転職エージェントの無料面談では実際に何をされるのかにまとめてあります。とくに「自分と近い経歴の人を過去に何名支援したか」は、支援実績が公表されていないこのサービスでは、面談で確かめるしかない項目です。
他社と比べる場合
公表されている材料が少ないサービスは、1社だけで見ても評価が定まりません。比較の相手を置いて、同じ質問を投げるのが早いです。同じ条件で調べたものにTechGoの評判と、研究職から見た向き不向きと社内SE転職ナビの評判と、研究職から見た向き不向きがあります。エージェントの比較に、研究職から使える他のサービスの得意分野と、それぞれ向かない人の条件を並べてあります。