比較
研究職から転職するときのエージェント比較
研究職からの転職で差がつくのは求人の数ではありません。 職務経歴書に書かれた「学振PD」や「科研費 若手」を、担当者が読めるかどうかです。 読めない相手に当たると、未経験扱いで一般求人を並べられて終わります。
以下は、研究職から使う相談先として候補になるサービスです。 得意分野・向いている人・注意点は、各社の公式サイトで確認できた記載に基づいています。 公式サイトに書かれていない項目は「公表されていません」「確認できませんでした」と書き、 推測で埋めていません。
表は扱う領域で3つに分けています。並び順は優劣ではありません。 1つ目の群は、実装を続ける前提の相談先から、実装から離れる選択肢へ、 最後に相談ではなく登録して待つ形、という順です。 情報系の場合、最初の分岐は年収ではなく 実装を続けるか離れるかだからです。 2つ目の群は、いまの職種のまま条件を上げる形、職種そのものを変える形、 職種ではなく業界から探す形、対象が限定されるもの、の順に並べています。 報酬の有無は掲載順に反映していません。
IT・Web分野の転職サービス実務経験を軸に求人を探す場合の相談先
| サービス | 相談の形式 | 一言 |
|---|---|---|
| レバテックキャリア レバレジーズ株式会社 | 無料のカウンセリング(オンラインも可) | ITエンジニアの正社員転職 |
| Geekly 株式会社ギークリー | 面談(対面またはオンライン) | IT・Web・ゲーム業界。技術職以外の職種も扱う |
| ユニゾンキャリア(IT・Webエンジニア専門) 株式会社ユニゾン・テクノロジー | 無料相談(Web面談) | IT・Web業界。未経験からの転職も対象と明記 |
| 社内SE転職ナビ アイムファクトリー株式会社 | 無料登録(エージェント経由/企業からの直接オファー) | 社内SE・情報システム職に特化 |
| レバテックダイレクト レバレジーズ株式会社 | 無料登録(企業からのスカウトを待つ) | 企業からスカウトが届くスカウト型 |
IT・コンサル・専門職に特化したサービス扱う職種と対象が分かれているため、登録の前に自分が当てはまるか確かめる必要があるもの
| サービス | 相談の形式 | 一言 |
|---|---|---|
| テックゲートエキスパート 株式会社セルバ | 無料登録のうえでカウンセリング | ハイクラスSE・ITエンジニアの転職 |
| TechGo(テックゴー) MyVision | 無料のキャリア相談 | ITエンジニアの転職に特化 |
| エイジレスエージェント 株式会社エイジレス | 無料のオンライン面談 | 40代・50代のIT人材の転職支援 |
| AXIS Agent(アクシスコンサルティング) アクシスコンサルティング株式会社 | 無料の会員登録のうえでキャリア相談 | コンサルティングファームと、コンサルを離れる人の転職 |
| ランスタッド プロフェッショナル転職 ランスタッド株式会社 | 無料登録のうえでキャリアコンサルティング | 医療・医薬、消費財、製造、テクノロジー、管理部門 |
| 明光キャリアパートナーズ エンジニア転職 株式会社明光キャリアパートナーズ | 無料相談のうえで面談 | 日本で働く外国人エンジニアの転職支援 |
大学院・研究者に対象を絞ったサービス利用できる人を院卒者・大学院在学者に限定しているもの
| サービス | 相談の形式 | 一言 |
|---|---|---|
| アカリクキャリア 株式会社アカリク | 無料登録のうえで面談 | 大学院を修了した人の転職に特化 |
| アカリク就職エージェント 株式会社アカリク | 無料の面談(オンラインまたは電話) | 大学院生の新卒就職に特化した求人紹介 |
| アカリク(大学院生&理系学生の就活) 株式会社アカリク | 無料の会員登録 | 大学院生・理系学生の新卒就活 |
雇用されずに業務委託で働く場合の相談先正社員として就職するのではなく、案件ごとの契約で働く形を扱っているもの
| サービス | 相談の形式 | 一言 |
|---|---|---|
| レバテックフリーランス レバレジーズ株式会社 | 無料の会員登録のうえでカウンセリング(オンライン面談) | ITエンジニアの業務委託案件の紹介 |
| TECHBIZ 株式会社テックビズ | 無料のキャリア相談(オンライン) | ITフリーランスの案件紹介と、確定申告などの事務面の支援 |
| ITプロパートナーズ 株式会社Hajimari | 無料登録のうえで電話または面談 | 週2日から受けられる業務委託案件 |
向いている人と、注意しておくこと
表に入りきらない条件をサービスごとに書きます。 とくに注意点は、登録してから気づくと時間を損ねる部分です。
レバテックキャリア
- 向いている人:実装や運用の実務経験があり、職種名で自分の経験を説明できる人
- 注意点:利用できる人の条件と、未経験者を対象とするかどうかは公式サイトに記載がありません。カウンセリングはオンラインでも受けられると書かれています。
公式サイトで確認:levtech-career.jp(2026-08-29 時点)
Geekly
- 向いている人:業界を絞ったうえで、開発以外の職種(企画・マーケティング・クリエイティブ)も含めて選び直したい人
- 注意点:公式サイトに全国対応の明記はなく、勤務地は求人の絞り込みで確認する形です。ヒアリングは対面またはオンラインと書かれています。
公式サイトで確認:geekly.co.jp(2026-08-29 時点)
ユニゾンキャリア(IT・Webエンジニア専門)
- 向いている人:情報系以外の分野から、実務未経験でITへ移ろうとしている人
- 注意点:公式サイトは「エンジニア経験者・未経験者どちらも支援可能」と書いています。実務経験が長い人に向けた求人がどれだけあるかは公表されていません。面談はWeb面談と記載があります。
公式サイトで確認:unison-career.jp(2026-08-29 時点)
社内SE転職ナビ
- 向いている人:開発そのものより、システムの選定や社内の調整を含む立場に移りたい人
- 注意点:エージェント経由と、企業からの直接オファーの2つの経路が案内されています。対応エリアと、対象年齢・未経験者の扱いは公表されていません。対面での面談ができる場所として挙がっているのは東京本社と大阪支社の2か所で、出張面談の範囲は東京23区内・大阪市内です。運営会社には札幌支社もありますが、対面の場所としては書かれていません。オンラインと電話の面談もあります。
公式サイトで確認:se-navi.jp/lp/lp01、www.aim-factory.co.jp/about(2026-08-30 時点)
このサービスを単独で扱った記事: 社内SE転職ナビの評判と、研究職から見た向き不向き
レバテックダイレクト
- 向いている人:すぐ動くつもりはないが、自分の経歴にどこから声がかかるかを見ておきたい人
- 注意点:キャリアアドバイザーへの相談はこのサービスでは扱っておらず、公式サイトはレバテックキャリアへ案内しています。利用できるのは社会人経験のある人で、学生には別のサービスが案内されます。
公式サイトで確認:levtech-direct.jp(2026-08-29 時点)
テックゲートエキスパート
- 向いている人:実装の実務経験を年数で説明できる人。登録フォームで聞かれるのはITエンジニア経験年数と開発実績・ポートフォリオで、学歴や研究歴の欄はありません
- 注意点:支援人数・取引社数・求人数・対応エリアは、いずれも公表されていません。年齢を限る記載も公式のサービスページにはありません。エージェント経由で入職した人への勤続支援金2万円は、3か月以上の勤続と、勤務開始から90日以内の申請が条件と書かれています。
公式サイトで確認:selva-i.co.jp/tecgate/highclass/(2026-08-30 時点)
このサービスを単独で扱った記事: テックゲートエキスパートの評判と、研究職から見た向き不向き
TechGo(テックゴー)
- 向いている人:職種名で自分の経験を説明でき、求人を自分で見てから相談したい人。求人検索が公開されており、職種・勤務地・年収で絞り込めます
- 注意点:トップページの「10,000件以上」に対し、公開の求人検索で数えられるのは6,321件です(2026-08-30時点)。差の説明はありません。年収アップ額には「2025年6〜7月において内定承諾をし、年収アップを実現された方の平均実績」という注記が付いています。対応エリアと面談の形式は公表されていません。
公式サイトで確認:tech-go.jp(2026-08-30 時点)
このサービスを単独で扱った記事: TechGoの評判と、研究職から見た向き不向き
エイジレスエージェント
- 向いている人:40代・50代で、エンジニア・PM・コンサルタント・AI/データ系などIT分野の職種を続けたい人
- 注意点:公式サイトは「40代・50代 IT人材専門」を掲げていますが、年齢の上限・下限は書かれていません。必要な実務経験の年数や、IT業界以外の経歴(研究職・大学教員など)を対象とするかも公式サイトには記載がないため、自分が対象に当たるかは登録の前に問い合わせて確かめてください。扱う職種にはAI・データ系が含まれています。
公式サイトで確認:agent.ageless.co.jp(2026-09-19 時点)
AXIS Agent(アクシスコンサルティング)
- 向いている人:コンサルタントへ移るか、コンサルから事業会社へ移ることを考えている人。未経験からコンサルタントを目指す人も対象と書かれています
- 注意点:公式サイトは求人の約78%が非公開だと書いています(2026年5月時点)。研究職や大学院に触れた記載はなく、研究歴がどう読まれるかは公表されていません。面談は電話やオンラインでも受けられ、遠方からでも相談できると案内されています。
公式サイトで確認:axc.ne.jp(2026-08-30 時点)
ランスタッド プロフェッショナル転職
- 向いている人:ITに限定せず、医薬・製造など研究開発に近い業界も含めて探したい人
- 注意点:公式サイトは求人の約80%が非公開だとしており、外から見える求人は限られます。年収800万円以上のハイクラス求人が中心という説明で、それ未満の帯をどれだけ扱うかは書かれていません。遠隔地の場合は電話面談にも対応すると案内されています。
公式サイトで確認:www.randstad.co.jp/tenshoku/(2026-08-30 時点)
明光キャリアパートナーズ エンジニア転職
- 向いている人:日本で働いている外国籍のエンジニア。公式サイトは日本語能力試験N2以上を対象と書いています
- 注意点:エンジニア向けとして案内されているのは「明光グローバルエンジニアHub」で、対象は日本で働く外国人エンジニアです。日本語を母語とする人に向けたエンジニア転職の支援があるかどうかは、公式サイトでは確認できませんでした。運営会社が主に扱うと書いているのは、M&Aやコンサルティングファームの分野です。
公式サイトで確認:meiko-career.jp/lp2/engineer/(2026-08-30 時点)
アカリクキャリア
- 向いている人:研究の内容を職務経歴として説明したい人。公式サイトは修士・博士・ポスドクを対象と明記しています
- 注意点:公式サイトに挙がっている求人例は研究開発職・データサイエンティスト・半導体デバイス開発・バイオインフォマティクスなどで、研究から離れた職種の求人がどれだけあるかは公表されていません。対応エリアの記載もありません。年齢や国籍の条件は公式サイトに書かれていないため、自分が対象に当たるかは登録の前に問い合わせて確かめてください。
公式サイトで確認:tenshoku-agent.acaric.jp(2026-08-29 時点)
このサービスを単独で扱った記事: アカリクキャリアの評判と、情報系・工学系から見た使いどころ
アカリク就職エージェント
- 向いている人:修士・博士課程に在学中で、新卒として就職先を探している人。公式サイトは文系の院生も対象とし、内定実績があると書いています
- 注意点:公式サイトはこのサービスを「大学院生に特化した新卒の就職エージェント」と説明しており、ポスドクは対象外です。よくある質問では、ポスドクは同じ運営会社の「アカリクキャリア」へ申し込むよう案内されています。博士課程を中退した場合やオーバードクターを受け付けるかは書かれておらず、状況を聞いたうえで求人を提案するという回答になっています。面談はすべてオンラインで、地方からも利用できると書かれています。利用料金はかかりません。修了年度・専攻・年齢で対象が絞られるかは公式サイトに書かれていないため、登録の前に問い合わせて確かめてください。
公式サイトで確認:acaric.jp/shushoku-agent(2026-09-08 時点)
アカリク(大学院生&理系学生の就活)
- 向いている人:博士課程に在学中で、修了後の進路として民間も見ておきたい人
- 注意点:新卒の就活向けのサービスです。公式サイトはポスドク、博士中退・満期退学者、大学院修了の既卒者も登録できると案内していますが、在職中の人の転職を扱うのは同じ運営会社のアカリクキャリアの方です。
公式サイトで確認:acaric.jp(2026-08-29 時点)
レバテックフリーランス
- 向いている人:IT分野の実務経験があり、案件ごとに書かれた経験年数の条件に当てはまる人
- 注意点:公式サイトに出ている案件は「Web公開可能な一部案件のみ」と書かれており、全体は登録後に見る形です。掲載されている案件例には「バックエンド開発経験3年以上」「TypeScriptを用いた開発経験2年以上」のように必要な実務経験年数が書かれています。単価の実績値には「首都圏案件に参画したWeb・アプリケーションエンジニア、週5日稼働の場合」という条件が付いています。
公式サイトで確認:levtech-freelance.jp(2026-08-31 時点)
TECHBIZ
- 向いている人:案件だけでなく、個人事業主としての事務も含めて相談先をまとめたい人
- 注意点:公式サイトは「所定の審査を通過された方へのみ案件のご紹介をする」と書いており、登録すれば案件が紹介されるとは限りません。案件は週5日のものと週2〜3日のものが混在し、稼働日数の統一された基準は書かれていません。掲載されている案件の勤務地は首都圏が中心です。税務サポートと年1回の健康診断を案内しています。
公式サイトで確認:freelance.techbiz.com(2026-08-31 時点)
ITプロパートナーズ
- 向いている人:週5日のフルタイムではなく、稼働日数を抑えた形から始めたい人
- 注意点:公式サイトは「週2日からの案件紹介」を掲げています。ただし稼働日数と応募条件は別で、案件ごとに「Webシステム開発の実務経験(5年以上)」のように年数が指定されているものがあります。対象として「IT起業家・フリーランス」を掲げており、利用料金は無料と書かれています。
公式サイトで確認:itpropartners.com(2026-08-31 時点)
使う順番
1社目で決めないでください。研究職は民間の等級表に対応しない経歴なので、 担当者によって値付けが変わります。1社の提示しか持っていないと、 その額が妥当なのかを判断する材料がありません。 2〜3社に同時に面談を申し込み、提示を並べてから考えるのが最短です。
在学中か、修了して働いているかで入口が変わります。 在職中の転職を扱うサービスと、新卒の就活を扱うサービスは別物です。 とくに大学院・研究者に対象を絞ったサービスは2つに分かれているので、 申し込む前に自分がどちらに当たるかを確認してください。
いま、任期はあと何年残っていますか。
いま動く必要はありません。この期間にやるべきなのは転職活動ではなく、外から読める成果を残すことです。公開リポジトリ、社外との共同研究、査読以外の実績。1年後に効きます。
応募ではなく面談だけ受ける時期です。市場が自分の研究歴をどう値付けするかを知っておくと、残り任期の使い方が変わります。この段階なら断っても何も失いません。
複数社に同時に当たってください。研究職からの転職は書類より面談で決まる比率が高く、面談の設定に数週間かかります。逆算すると、いまが締切です。
急ぐ理由がないぶん、条件を落とす必要もありません。年収と裁量の両方で今を上回る場合だけ動く、という基準で構いません。
面談の前に読んでおくもの
どの会社を選ぶかより先に、自分の経歴が市場でどう読まれるかを把握しておくと、 1回目の面談から具体的な話ができます。判断の材料は記事の側にまとめています。
- 任期のない大学教員が「辞めたい」と思ったときに、何で決めるか
任期がない立場から動くかどうかを決めるときの条件
- 助教・特任から民間へ転職するかどうかを決める基準
残る条件と動く条件の切り分け方
- 情報系の博士号は、民間でどう値付けされるのか
実装経験と論文が、どこで加点されどこで加点されないか
- ポスドクからエンジニアへ移るとき、実際に何が起きるか
書類・面接・年収のそれぞれで詰まる場所
- 研究職から機械学習エンジニアへ転職するとき、研究の経験はどう数えられるか
研究で書いたコードが、実務経験としてどこまで読まれるか
- 博士が企業研究所へ転職するとき、論文実績はどこまで効くか
企業の研究部門の応募経路と、論文実績が効く場所・効かない場所
- 博士が研究職から民間に移ると年収はどう変わるか
提示年収の幅がどこから生まれるかと、額面以外に見るべき条件
- ポスドクがフリーランスを考えるとき、最初に分けておく二つの働き方
就職せず業務委託で働く場合に、何が条件になり、収入がどこで途切れるか
- 転職エージェントの無料面談では実際に何をされるのか
初回面談で聞かれること、こちらから聞くこと、断り方
- 社内SE転職ナビの評判と、研究職から見た向き不向き
社内SE転職ナビについて、公式サイトで確認できることと、できないこと
- テックゲートエキスパートの評判と、研究職から見た向き不向き
テックゲートエキスパートについて、公式の記載と、外部の説明との差
- TechGoの評判と、研究職から見た向き不向き
TechGoについて、公式の記載と、求人検索で数えられる件数
- アカリクキャリアの評判と、情報系・工学系から見た使いどころ
アカリクキャリアについて、就活のアカリクとの違いと求人の分布
面談を受けない方がいい人
次のいずれかに当てはまるなら、いま面談を受けても時間が減るだけです。
- 公募に出していて、結果が1か月以内に出る
- 現職の任期が3年以上残っていて、外部に見せられる成果がまだない
- 研究以外の仕事は一切する気がない(この場合は企業の研究所に絞るべきで、汎用エージェントは合いません)